美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

パーマ剤

パーマ剤については従来から出題頻度が高いです。ポイントを良く押さえておきましょう。

第1剤として「還元剤」が使われます。アルカリ条件下で毛髪内の水素結合やイオン結合が切断され、膨潤してきたところにこの還元剤を作用させると、毛髪内のシスチン結合が切断されます。そこで毛髪をロッドに巻きつけるとシスチン結合の架橋構造にズレが生じます。第1剤の役割はここまでです。主には作用の強い「チオグリコール酸」や作用がいくらか緩和された「システイン」が用いられます。

第2剤として「酸化剤」が使われます。具体的には「過酸化水素水」や「臭素酸ナトリウム」が一般的です。架橋構造にズレが生じたところでこれを用いると新しい組み合わせでのシスチン結合が形成されるため、安定したウェーブが形成されます。

このようにパーマ剤は二段階で薬剤を使うことから二浴式と称されますが、酸化剤を用いず空気酸化を待つタイプは一浴式と呼ばれます。なお、パーマ剤は化学反応を伴うことから「医薬部外品」に分類されます。

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