第33回美容師国家試験より引用。
パーマネントウェーブの原理に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。
毛髪を形成するケラチンの架橋構造の( A )結合を第1剤(1液)に含まれるチオグリコール酸などの( B )により切断し、次にカーリンクワロッドに毛髪を巻いて第2剤(2液)を作用させると、含まれる( C )などの薬剤の働きにより架橋構造にずれを生じた状態で( A )結合が復元し、ウェーブが固定される。
①A:ペプチド ー B:酸化剤 ー C:臭素酸カリウム
→× Aについて、ケラチンを始めとしたタンパク質には必ず多くのペプチド結合が存在していますが、「架橋構造」と表現された場合は「シスチン結合」が入ります。
Bについて、シスチン結合の切断に用いられるチオグリコール酸やシステインなどの還元剤が入ります。
Cについて、第2剤には酸化剤である臭素酸カリウムや過酸化水素が入ります。
②A:シスチン ー B:酸化剤 ー C:アンモニア
→× Bには第1剤として、酸化剤ではなく還元剤が入ります。Cについて、アンモニアはアルカリ剤であり、毛髪を膨潤させるため、第1剤に加えられます。
③A:ペプチド ー B:還元剤 ー C:アンモニア
→× いずれも先述の通り、Aには架橋構造としてシスチン結合が、Cにはアンモニアではなく酸化剤が入ります。
④A:シスチン ー B:還元剤 ー C:臭素酸カリウム
→○(正解) 架橋構造としてシスチン結合、第1剤にはこれを切断する還元剤が、第2剤の酸化剤に臭素酸カリウムが適切です。
#美容師#国家試験#香粧品#パーマ#アンモニア#膨潤