美容の化学では無機顔料の代表格とも言える着色顔料は、その名の通り「色を着ける」ためのものです。耐光性や耐熱性に優れているので使い勝手が良いのです。
まずは「酸化鉄」ですが、赤色のベンガラや、黒色の黒酸化鉄などがおしろい類やファンデーション類を始め、多くのメイクアップ用香粧品に用いられています。
次に眉墨などによく使われる「カーボンブラック」ですが、不純物に発ガン性のベンゾ(a)ピレンが混合しやすく、その混入量はしっかり規制されてます。なお、美容師国家試験で「カーボンブラックにアスベストが混在」のような内容が出題されたことがあります。もちろんこれは誤った選択肢であり、アスベストはタルクの不純物です。
他には青色の群青や紺青、緑色系の酸化クロムや水酸化クロムなどもこの着色顔料に含まれます。
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