美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説40

第31回美容師国家試験本試験より引用。

 

香粧品に用いられる色材に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

➀ タルクは、滑石を原料として作られる体質顔料である。

 ⇒○ タルク・カオリン・マイカは代表的な体質顔料です。パウダーに使用されることの多いのはタルクですが、発がん性のアスベストを含むため、配合量に制限があります。

 

② 化粧品に使用できるタール色素は、厚生省令で定められている。

 ⇒○ 香粧品に用いられる色材の多くは光や熱に対して強い無機顔料が一般的ですが、有機物を主成分にした色素がこのタール色素です。

 

③ 微粒子酸化チタンは、紫外線遮断剤として用いられる。

 ⇒○ 結局は日焼け防止効果を示しますが、微粒子酸化チタンは紫外線遮断剤であるのに対して、パラアミノ安息香酸エステルは紫外線吸収剤ですので若干作用が異なります。

 

④ 天然色素は、タール色素に比べて、着色力で耐光性、耐薬品性が優れている。

⇒×(正解) 天然色素は動物や植物の体内成分に由来するものなので、強い光、高い熱、特定の薬品などには耐性が低く、変質しやすい傾向があります。