美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説50

第33回美容師国家試験より引用。

頭皮および毛髪用香粧品とその配合成分に関する次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

①ヘアリンス剤 ー 陽イオン海面活性剤

→◯ ヘアリンス剤は主に静電気防止を目的としていることから、陽イオン界面活性剤の効能と一致するため正しいと言えます。また、陽イオン界面活性剤にはこれとは別にベンザルコニウム塩化物などのように殺菌作用を主なこうのとしている成分もあります。

②ヘアブリーチ剤 ー アセチルシステイン

→×(正解) ヘアブリーチ剤の代表的な成分は酸化剤の一つである過酸化水素であること、そしてアセチルシステインはパーマ剤の第1剤、つまり還元剤であることからこの両者は一致せず不適切な組合せとなります。

育毛剤 ー 抗男性ホルモン剤

→◯ ここで用いられる抗男性ホルモン剤としてフィナステリドはぜひ覚えておきましょう。香粧品で取り扱われる成分の中で、ミノキシジルと並んで数少ない医薬品に該当する成分です。

④酸化染毛剤 ー パラフェニレンジアミン

→◯ パラフェニレンジアミンは通常無色ですが、酸化剤の作用によって発色し、毛髪を染めることから酸化染毛剤に分類されます。また、この成分はパッチテストの対象成分です。

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