美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説55

第34回美容師国家試験より引用。
染毛剤や染毛料に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
①一時着色料は、染料が髪の表層部に浸透し、シャンプーのたびに少しずつ除去される。
→× これは酸性染毛料の特徴です。一時着色料は顔料が毛髪の表面に付着するだけですので、たった1回のシャンプーで除去されます。

②半永久染毛料は、メラニンの脱色と毛皮質内での染料の酸化重合を同時に行う。
→×「メラニンの脱色」とか「酸化」と言ってる段階で酸化染毛剤(永久染毛剤)についての説明です。半永久染毛料はHC染毛料など各種酸性染毛料のことを指します。

③永久染毛剤やヘアブリーチ剤は、医薬部外品である。
→○(正解) 永久染毛剤は酸化染毛剤であり、ヘアブリーチ剤は脱色剤であるのですが、いずれも過酸化水素による酸化還元反応が関わることから本問のとおり医薬部外品に相当します。

④酸化染毛剤を用いるときのパッチテストは、初めて使用するときだけ行えばよい。
→×花粉症だっていつ罹患するか分からないように、酸化染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミンに対するアレルギー反応はいつ起こるか分かりません。例え前回平気であったとしても次からアレルギー反応が起こる可能性もありますので、毎回パッチテストを行います。

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