美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説83

第38回美容師国家試験より引用

 

ヘアスタイリング剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

① ヘアリキッドはメタノール水溶液にスタイリング成分を溶解したスタイリング剤である。

→✕ もう、途中で文を読むのをやめても良いかもしれません。メタノールは例外無く配合不可でした。メタノールは毒性が強いアルコールです。

 

② エアゾールタイプのヘアスタイリング剤に噴射剤として配合されるのはフロンガスである。

→✕ 噴射剤はジメチルエーテル(DME)や液化石油ガス(LPG)です。フロンガス温室効果ガスでもあり、紫外線(特に短波長で極めて有害なUVC)を吸収するオゾン層を壊してしまう、環境に悪いガスですので、現在は使用不可です。

 

③ ヘアスタイリング剤に配合されるアクリル樹脂アルカノールアミン液は、防腐・殺菌剤である。

→✕ アクリル樹脂アルカノールアミン(『アクリル樹脂』の部分のみ覚えるのでも良いです)はポリビニルピロリドンなどとともに被膜形成剤です。

 

④ ヘアスタイリング剤のセット力の違いは、被膜形成剤の配合量による。

→○(正解)  スタイリング剤を付けるとその部分が固まってきますよね。あれが被膜です。被膜の形成により、その部分がセットした形でキープされます。従って被膜形成剤が多いほどセット力は強くなります。

 

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