第38回美容師国家試験より引用
界面活性剤に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a ヘアクリームは、界面活性剤の乳化作用によりエマルションを形成している。
b 両性界面活性剤は、水溶液中でイオンに解離しない。
c 界面活性剤は、臨界ミセル濃度(CMC)以上になると可溶化能が減少する。
d 界面活性剤は、リキッドファンデーションの油性基剤中で粉体(固体)の顔料を分散して安定化させている。
① aとb ② bとc ③ cとd ④ aとd
aは正しいです。なお、原文では「エマルジョン」ですが、新課程に合わせて「エマルション」と表記を改めました。界面活性剤による乳化作用によって白濁した水と油の混合液、エマルジョンが形成されます。
bは誤文です。イオンに解離しない、つまり電離しないのは非イオン(ノニオン)界面活性剤です。なお、両性界面活性剤はベビーシャンプー、非イオン界面活性剤はクリームなどに使用されます。
cも誤文です。界面活性剤による可溶化能は臨界ミセル濃度を超えて初めて発揮されるとイメージして下さいませ。
dは正しいです。界面活性剤の作用の1つである分散作用について述べられた文です。
以上より正解は④です。