美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説44

第32回美容師国家試験より引用

香粧品に配合される成分とその主な配合目的に関する次の組合せのうち、正しいものはどれか。

➀ベンサルコニウム塩化物(塩化ベンザルコニウム)ー紫外線吸収剤

→× 香粧品の科目で扱われる塩化物は基本的に「殺菌剤」です。塩化物とは「塩素原子(元素記号Cl)」を含む化合物のことであり、「塩化(塩化ベンザルコニウムなど)」、「塩素(次亜塩素酸など)」、「クロル(クロルヘキシジンなど)」、「クロ(トリクロサンなど)」といった文字が入っているものが該当します。

 

②ベンゾフェノン誘導体 - 殺菌剤

→× ベンゾフェノン誘導体とパラアミノ安息香酸エステルは代表的な紫外線吸収剤です。この2つは確実に覚えて戴きたいどころですが、余力があればメトキシケイ皮酸も合わせて覚えておきましょう。

 

ヒアルロン酸ナトリウム ー 酸化防止剤

→× ヒアルロン酸は香粧品に幅広く用いられている保湿剤です。保湿剤としては他にも、グリセリンプロピレングリコールなどのアルコール、コラーゲン、尿素などの天然保湿因子(NMF)がよく出題されていますね。

 

パラアミノ安息香酸エステル ー 防腐剤

→〇(正解) パラアミノ安息香酸エステルは別名パラベンともよばれ、代表的な防腐剤です。これにより微生物の作用に起因する香粧品の劣化を防ぎます。