美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説45

第32回美容師国家試験より引用

石けんに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

① 石けんは、界面活性剤の一種である。
→○(正解) 石けんのように油汚れに対して洗浄効果を示す物質は「陰イオン(アニオン)界面活性剤」に分類されます。ただし、臨界ミセル濃度(cmc)以上の濃度が必要です。

②石けんは、油脂を酸で加水分解して作る。
→× 油脂の加水分解という点は正しいですか、水酸化ナトリウム(硬質石けん)や水酸化カリウム(軟質石けん)などのアルカリを用います。酸は使いません。

③軟質石けんは、水酸化ナトリウムを用いて作る。
→× ②でも触れましたが、軟質石けんは油脂を水酸化カリウムによって加水分解(これを「けん化」と言いますね)した時にグリセリンとともに生じます。

④透明石けんは、機械練石けんである。
→× 個々の石けんの製造過程による分類は、透明石けんのみが「枠練」で、他の石けん各種は「機械練」になります。なお、薬用石けんのみが「医薬部外品」に相当し、他は「化粧品」になります。

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