美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説62

第35回美容師国家試験より引用

 

酸化染毛剤に関するつぎの記述のうち、正しいものはどれか。

① 酸化染毛剤は、シャンプーのたびに染料が流出する。

→× 酸化染毛剤は永久染毛剤に分類され、シャンプーによる染料の流出は起こりません。従って、染料を毛髪から解離させるためには、過硫酸塩を含んだ脱染剤が必要になります。なお、本問で述べている、「シャンプーのたびに染料が流出」するのは酸性染毛剤です。

 

② 酸化染毛剤には、水に可溶な法定色素の酸性染料が有効成分として用いられる。

→× 「酸性染料」を用いているのは、化粧品の1つである酸性染料染毛料です。

 

③ 酸化染毛剤は、法律により化粧品に分類されている。

→× 法律(=薬機法)において、酸化染毛剤はその作用の強さから「医薬部外品」に指定されています。

 

④ 酸化染毛剤の使用に当たっては、毎回必ずパッチテストを行う。

→〇(正解) 酸化染毛剤の中に含まれているパラフェニレンジアミンがアレルゲンになり得るため、施術の48時間前にこのパラフェニレンジアミンに対するアレルギー反応の有無を調べるためにパッチテストを行います。花粉症などと同じで、「今回は平気でも、次回はアレルギー症状を発症する」などのケースもあるため、パッチテストは毎回行います。