第36回美容師国家試験より引用。
酸化染毛剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
① 酸化染毛剤は永久染毛剤に分類される。
→〇 ヘアカラーのカテゴリーは、顔料を毛髪の表面に付着させるだけの一時染毛料、分子がごく小さいため、毛髪内に浸透してもやがて外に出ていく酸性(HC)染料は化粧品に分類されますが、酸化染毛剤はメラニン色素自体を酸化分解することから永久染毛剤として医薬部外品に分類されます。
② 第1剤(1液)に含まれる染料中間体は、酸化されて発色する。
→〇 第1剤にはパラフェニレンジアミンに代表される染料中間体が含まれており、これに第2剤として酸化剤を添加すると染料中間体が発色します。さらにレゾルシンのような調色剤を用いて色調を変化させていきます。
③ 第2剤(2液)に含まれる過酸化水素水には、メラニンに作用して髪を黒くする働きがある。
→×(正解) まず、メラニン色素こそが毛髪の黒色の根源であること。そのメラニンに対して過酸化水素のような酸化剤を与えると分解します。そのため、むしろ毛髪の黒色が解消されていくことになります。
④ 妊娠中の人の髪に使用してはならない。
→〇 酸化染毛剤は生体内に化学反応を引き起こすのですから、胎児への影響を考慮し、妊娠中の人には用いません。