第36回美容師国家試験より引用。
香粧品に含まれる有機化合物とその分離に関する次の組合せのうち、正しいものはどれか。
① パラフィン ー タンパク質
→× パラフィンは炭化水素に分類され、石油中から採取されることから鉱物油に分類されます。他にも鉱物油にはセレシン、ワセリンが該当します。
② セタノール - 炭化水素
→× 語尾の発音が「オール」になっているもの(他にもメタノールやエタノール、プロピレングリコールなど)はアルコールに分類されます。炭化水素はC(炭素原子)とH(水素原子)のみからなるのに対し、アルコールはC,Hに加えてO(酸素原子)を含みます。
③ コラーゲン - 多糖類
→× 多糖類といえばデンプンやセルロース(これを部分的に変化させたものがあのニトロセルロースやカルボキシメチルセルロースなどの半合成高分子化合物)であり、コラーゲンはタンパク質です。余談ですが、このコラーゲンに細胞が引っ付いているのは、インテグリンというタンパク質と、中間径フィラメントという細胞骨格とから構成されるヘミデスモソームよばれる仕組みによるものです。
→〇(正解) システインは香粧品の中でかなりの頻度で出てくる代表的なアミノ酸であり、その適度な還元力からパーマ剤の第一剤として使用されています。