美容学校講師のブログ講義(香粧品化学)

美容師を目指す向けて努力している学生のために、少しでもお役に立てればと、香粧品化学やアンチエイジングに関するお話をしていきます。

美容師国家試験解説79

第37回美容師国家試験より引用。

 

油脂に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 油脂は、脂肪酸グリセリンエステルである。

→◯ エステルというのは結合の仕方を表現したものです。そして、脂肪酸グリセリンからなるエステルを油脂、脂肪酸高級アルコールからなるエステルをロウと呼びます。

 

b 石けんは、油脂を塩化カリウムでけん化してつくる。

→✕ けん化とはエステルのアルカリによる加水分解です。従って、アルカリではない塩化カリウムによってけん化はできません。水酸化カリウム水酸化ナトリウムを用いる必要があります。

 

c ヒマシ油は、動物性の油脂である。

→✕ 植物性油脂ですね。

 

d 油脂が酸素や日光の働きにより変質することを酸敗という。

→◯ 油脂は酸敗しやすいため、油性原料を香粧品に用いる際には抗酸化剤を加える、不乾性油を用いるなどの条件が求められます。

 

① aとb  ② bとc  ③ cとd  ④ aとd

 

従って上記選択肢から④を選んだ人気が勝ち!ということになります。

 

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